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聞き手:

シェ-ナークライスフィルハーモニー管弦楽団 楽員(指揮者)

シェ-ナークライスフィルハーモニー管弦楽団 理事

益田 雄真

益田:今回、ソロ曲にウェーバーのクラリネット協奏曲2番を選ばれた理由を教えてください!

 

星名:ウェーバーはクラリネットのための協奏曲を2曲書いていてどちらの曲も好きなのですが、1番は前に音楽大学を受験したときの課題曲だったんですね。だからそのときの苦い思い出が蘇ってしまいそうで、2番を選びました(笑)

 

益田:なるほど(笑)ウェーバーってどんな作曲家なイメージですか?

 

星名:ドラマチックな曲を多く書いている印象です。オペラの作品も多く書いていますよね。今回の協奏曲でも、そっと囁くような場面から感情が溢れ出るような場面まで、幅広い表現が一曲に詰まっていると感じます。

 

益田:なるほど。たしかに、明暗、強弱、さまざまですよね。さらにクラリネットという楽器自体もかなり幅広い音を出せる楽器だと思うのですが、どうでしょう。

 

星名:そうですね。クラリネットは管楽器の中ではかなり音域が広い楽器なので、低音域から高音域まで様々な表情を見せることができる楽器だと感じています。今回の協奏曲でも、広い音域を駆使して演奏するので、音域の広さや表情の幅広さをお客様に感じて頂けたらと思います。

 

益田:そうですね、僕も楽しみです。

ここが聴かせどころ!っていう部分はありますか?

 

星名:それを言わせると長くなってしまいます(笑)どの楽章も好きなので、それぞれの楽章ごとにお答えしますね。

1楽章は、オープニングにふさわしい爽やかな曲調ですが、中間部で転調してしっとりとした曲調になります。優雅さと陰鬱さが入り混じる感覚を感じ取って頂けたらと思います。

2楽章は、クラリネットは演奏していない部分ですが、中間部で全く同じフレーズが2回あり、そこの部分がとても美しいです。弦楽器のメロディーを木管楽器が受け継ぎ、その後に現れるクラリネットのメロディーは、1回目と2回目では表情がだいぶ変わるので、そこをお楽しみ頂きたいです。

3楽章は、矢継ぎ早に様々なメロディーが現れ、とにかくワクワクする楽章なので、ウキウキしながら聴いて頂きたいです。技巧的にも最も難しい楽章なので、奏者の腕の見せどころです(笑)

 

益田:たっぷり語っていただいてありがとうございます!熱い思いをしっかり受けとりました(笑)

星名さんの素敵な演奏、私も毎回の練習の度に楽しませてもらっています。いまから本番を迎えるのがとても楽しみです。

最後に、お越しになるお客さまへメッセージをお願いします!

 

星名:協奏曲をオーケストラと共演するという機会は、人生においてたいへん貴重なもので、私にとっては今回の演奏会が最初で最後になるかもしれません。演奏会当日は、その喜びを感じながら演奏したいと思います。

また、このような状況の中、会場に足を運んで聴いてくださる方がいらっしゃることをたいへん嬉しく思います。

今回の演奏を聴いて、ウェーバー、そしてクラリネットの魅力を一つでも多く感じて頂けると奏者冥利に尽きます。

当日にお客様と共に素敵な時間を共有できることを、心から楽しみにしております!

※このインタビューは、星名圭太をソリストに迎えて演奏会を行う予定だった第2回定期演奏会(新型コロナウイルス感染症の流行により振替)に向けて、2021年1月31日に行われたものです。

 

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